専門家の菅佐原先生に分析してもらったら、
ペチャットを使うことで行動や感情の切り替えの
サポートになることがわかったよ。
5つの分析結果を
教えてもらったよ!
「レポートその2:ママ・パパからの声」で紹介したモニター調査で、ペチャットを使う前と後でASDの子どものコミュニケーションや日常にどのような変化が見られるかママとパパに5段階で評価してもらったよ。結果を専門家の先生に分析してもらったので紹介するね。
1:子どもと「視線が合う」
回数の変化
まずは、ペチャットを使い始める前と後で、子どもとパパ・ママ「視線が合う」ことが増えたかどうかを分析したよ。コミュニケーションにおいて視線が合うかどうかはとても大事なんだ。
グラフの通り、ペチャットを使った後のほうが「よくあてはまる」「あてはまる」と高い評価をつける人が多くなったことがわかるね。ペチャットを使と視線が合いやすくなったとママ・パパが感じているってことだね。
2:子どもの
「発声・発語の多さ」の変化
次に、ペチャットを使い始める前と後で、子どもの「発声・発語の多さ」が変化したかについて分析したよ。
グラフを見てみるとペチャットを使い始める前後で「よくあてはまる」「あてはまる」と高い評価をつける人が多くなったことがわかるね。「よくあてはまる」だけに注目すると38%から54%と大きく増えているよ。たくさんのママ・パパがペチャットを使うことで子どもの発声・発語が増えたと感じていることがわかったね。
3:家族や友達、学校の
先生との関わり方の変化
子どもがぬいぐるみ遊びの楽しむ様子には変化がないけれど、周りの人との関わり方は変わったか見てみよう。
グラフをみると、ペチャット使ったことによって「よくあてはまる」「あてはまる」と高い評価をつけたひとが少しだけ増えていて、「全くあてまらない」「あてはまらない」と低い評価をつけている人が減っているね。全体としては、ASDの子どもたちが家族や友だち、学校の先生とコミュニケーションをとることが楽しくなっているようだね。
4:保護者の子どもへの
関わり方の変化
ママやパパが子どもとコミュニケーションを取ることにポジティブな変化があったのか見てみよう。
グラフをみると、「よくあてはまる」や「あてはまる」といったポジティブな評価が増えているね。ペチャット使うことによって、ママやパパも子どもたちとコミュニケーションするのも楽しくなったことがわかるね。
5:ペチャットが
役立つ場面TOP10
最後に、どんな場面でペチャットがコミュニケーションのサポートになるか、ママとパパに聞いてみたよ。調査でわかったTOP10を紹介するね。
グラフを見るとわかるように、「癇癪・不機嫌・ぐずぐずしているとき」「登園・投稿したくないとき」などの「気持ちの切り替え」や「寝かしつけ」「食事の誘導」「着替え」などの「行動の切り替え」でペチャットがよく使われていることがわかったよ。ASDの子どもたちにとってペチャットは行動や感情面での切り替えのサポートにもなりそうだね。
コミュニケーションは苦手だけど、おもちゃ遊びは楽しめているASDの子どもたちにとって、好きなぬいぐるみからの「お願い」は受け入れやすかったと考えられるよ。
今回の調査を通して、ペチャットには、ASDの子どものコミュニケーション支援の可能性があることがわかったよ。
【専門家プロフィール】
菅佐原 洋
公認心理師/臨床心理士/臨床発達心理士、LITALICOジュニア チーフスーパーバイザー
発達心理学や応用行動分析学を専門とし、発達障害のある子どもへの直接支援、幼・小・中学校教職員への特別支援アドバイザー、教育センター等での研修などに20年以上携わっている。また大学教員として、臨床心理士育成などに関わっており、現職においても支援に関わる指導員への研修やスーパーバイザーの育成の統括を担当している。
ペチャットは、これからも子育てのサポートに関するいろいろな研究をしていきたいと考えているんだよ。
研究に興味がある専門家の方は、こちらから連絡してね。