人ってひとりひとり顔や体の特徴に違いがあって、そういった違いを「個性」って言うけれど、実は「脳」にも個性があるって知ってた?得意なことや苦手なことなどのその人らしさは…
人ってひとりひとり顔や体の特徴に違いがあって、そういった違いを「個性」って言うけれど、実は「脳」にも個性があるって知ってた?得意なことや苦手なことなどのその人らしさは、生まれもった脳の個性とその人の経験があわさってできているんだよ。その生まれもった脳の個性のひとつにASD(自閉症スペクトラム)があるんだ*。
「スペクトラム」っていうのはね、個性にグラデーションがあるってことなんだ。同じASDの人でも、みんな少しずつ特徴が違うってこと。
例えば、コミュニケーションの取り方が独特だったり、強いこだわりをもっていたり、ユニークな趣味があったり……。普段の生活では苦手なこともあるけれど、自分だけの「好き」や「得意」を強くもっていて、いろんな個性があるんだよ。*ASDの要因は、正確には解明されていないけど、脳を含む中枢神経系の機能障害と言われているよ。
ASD(自閉症スペクトラム)の人は、「こだわりが強い」という個性をもっていることが多い。決まった順番は必ず守りたい、自分の決めた服以外は着ない、などなど…
ASD(自閉症スペクトラム)の人は、「こだわりが強い」という個性をもっていることが多い。決まった順番は必ず守りたい、自分の決めた服以外は着ない、などなど。
その強いこだわりは興味をもつ対象についても同じで、車や動物、植物など一度興味をもったものにはとことんのめりこんで、どんどん知識を深めていくんだ。
だから、自分がこだわることが「好き」になって、まるで「博士」のように誰よりも詳しく、得意になっていくんだ。
実際、子どものころの「好き」を大切に育てて、大人になってその「好き」を仕事にしているASDの人もたくさんいるんだよ。
苦手なことはママやパパがフォローしながら、子どもの「好き」を見つけて、その「好き」を伸ばしていくことがとても大事なんだね。
ASD(自閉症スペクトラム)って聞いたことはあるけど、詳しくは知らないって人、きっとたくさんいるよね。ASDの子どもをもつママ・パパは「どう育てるのがいいんだろう?」と悩んでいたり、周囲の人は「どんなふうに関わったらいいんだろう?」と感じていたりするんじゃないかな。そこで、0歳から22歳までの子どもをもつママ・パパ13,262人の協力を得て、ASDの実態と子育てのヒントについての調査を行ったから、そのレポートを公開するね。
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両者に隔たる大きな溝!
当事者と周囲の
ASD理解ギャップASD(自閉症スペクトラム)について正しく学んでいくため、まずはASDの子どもたちや保護者が置かれている現状を調べてみたんだ。ASDと診断された子どもの保護者と、典型発達の子どもの保護者では、ASDの認知や理解にどれくらい違いがあるんだろう。今回の調査で分かったことを紹介していくね。
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どんな特徴が理解されていない?
ASD理解ギャップを具体検証レポート1では、当事者とそうじゃない人でASD(自閉症スペクトラム)の理解のギャップが大きいことが分かったよね。ここからはASDのどんな特性は知られていて、理解ギャップのある特性は何なのかを具体的に見ていこう。調べていく中でASDの困りごとも少しずつ見えてきたよ。
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性格や特長を調べて見えた、
ASDの子どもの「好きのパワー」レポート2を通して、ASD(自閉症スペクトラム)の特性の理解について、当事者とそれ以外で理解ギャップがどこにあるのかということがあるかということがわかったね。このレポート3では、ASDの子どもが、性格にどんな傾向があって、どんなことが得意なのかを具体的に見ていくよ。
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びっくり!ほっこり♡
ASDの子どもの「好きのパワー」エピソードレポート3を通して、ASD(自閉症スペクトラム)の子どもの大きな特長に、「好き」なことには強い興味を持ってとことん突き詰めることが分かったね。ここまでは主に数字でASDの子どもたちのことを見てきたけど、今回は「好きのパワー」について、全国の親子から寄せられたエピソードを通して紹介していくよ。
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NEW!保護者の生声大集合!
見えてきたASDと子育ての悩みの実態レポート4を通して、ASD(自閉症スペクトラム)の子どもの「好きのパワー」にまつわる様々なエピソードを見てきたね。今回は、ASDの子どもの保護者から寄せられた「子どものASD特性に関する困りごと」について生声を集めたよ。どんなことに困っているのか具体的に見ていこう。
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NEW!ASDの子どもの保護者が
求める支援のカタチとは?レポート5を通して、ASDの子どもの保護者が周囲との関係性の中で悩みを抱えていることを見てきたね。最終回であるこのレポートでは、ASDの子どもとその保護者が、実際にどんな支援を求めているのかを見ていくよ。
はったつ研究所では、ASD(自閉症スペクトラム)の子どもの
「こだわりエピソード」をママ・パパから募集したよ。
応募してくれたエピソードのなかからユニークなものを紹介するよ!
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アニメのセリフは
全部暗記!好きなアニメは録画して、同じものを20回は観ます。当然セリフは全部暗記!
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ズレてるものは
揃えちゃう!ちょっと調整すればきれいに揃えられそうなズレ方をしているものは何でも揃えたい!机や椅子、靴などを揃えてくれるのは助かるけど、お店の陳列や公園の石が気になることも…
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道順が決まってる!
道へのこだわりが凄い!行く場所によって、通る道が決まっています。その後、道の覚えが良い子に育ち、今では初めて行く場所の帰り道は子どもが一番の頼り。
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扉が大好き!
窓、引き戸、開き戸、電話ボックスのジャバラ扉など、あらゆる扉に反応して寝転がって開け閉めしています。扉のない場所はないので、外出のときは大変ですが、その集中力には感心します。
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話し方を丸暗記!
YouTubeでレシピ動画観るときは、レシピの内容よりも、作っている人の話し方に注目。思いついたときに、丸暗記した話し方でいきなり話し始めます。
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いちご美食家
味覚と嗅覚が敏感な偏食家で、いちごは「あきひめ」しか食べません。3種類のいちごを四つ切にしてごちゃまぜにして出しても、「あきひめ」だけを見つけて食べていました。
ASDの子どもたちとうまくコミュニケーションが取れないなあ。
そんなときは「好き」コミュニケーション 。
ASD(自閉症スペクトラム)の子どもをもつママ・パパが実際に行っている
子どもの「好き」に着目した12のコミュニケーション方法を紹介するから参考にしてね!
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朝なかなか起きられない
毎朝「起きて!」「間に合わなくなるよ!」と声かけが大変。本当は時間にも心にも余裕をもって一日をスタートさせたい。
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トイレを嫌がる
前の活動から切り替えられずトイレに向かえない、トイレの雰囲気を怖がってしまう。
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トイレがなかなかできない
トイレには行けるけれど、なかなかでなくて、時間がかかってしまう。
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着替えに取りかからない
着替えを面倒くさがったり、前の活動からなかなか切り替えられず、着替えてくれない。
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お風呂を嫌がる
お風呂に苦手意識があったり、面倒くさがったりして、なかなか入ってくれない。
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歯磨きを嫌がる
歯磨きになかなか取りかかれず、就寝時間が遅れたり、やることの多い朝がさらに大変に。
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食べるのに時間がかかる
特に苦手な食材でもないのに、食事に集中してくれず食べるのに時間がかかってしまう。
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遊びがやめられない
いつまでもゲームや遊びをやめられない。
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身支度をもっと上手に教えたい
トイレや着替えや食事など、毎日行う必要がある身支度に、毎回趣向を凝らしてられない。
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ぐずって切り替えられない
なかなか次の行動に切り替えられず、ぐずり始めてしまった。
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言葉や文字の興味が薄い
色や形容詞など生活で使う基本的な言葉や時間・順番を伝える数の概念への理解や興味が薄い。
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友だちとのコミュニケーション
友だちとのコミュニケーションでトラブルや落ち込んでしまうことがあった日に。
「ペチャット」っていうぬいぐるみをおしゃべりにする次世代育児アイテムがあるんだよ。
ぬいぐるみが好きなASD(自閉症スペクトラム)の子どもたちにとっては、
コミュ二ケーションのサポートになるかもしれないよね。
そう思って、はったつ研究所では、ペチャットの可能性を探るべく、
120人のASDの子どもたちとそのママ・パパに協力してもらって調査をしたよ。
ペチャットは、これからも子育てのサポートに関するいろいろな研究をしていきたいと考えているんだよ。
研究に興味がある専門家の方は、こちらから連絡してね。
ASD(自閉症スペクトラム)の子どもやその疑いのある子どもをもつ
ママ・パパをサポートする様々な支援機関を紹介するよ。
悩みごとや困りごとをぜひ相談してみてね。
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お住まいの市区町村の
障害児相談支援事業所お住まいの地域ごとに「相談支援センター」や「福祉相談センター」などの事業所があるよ。必要に応じて適切な障害福祉サービスの利用援助も受けられるんだ。
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発達障害支援センター
発達障害児・発達障害者への支援を総合的に行っている専門的な機関だよ。
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医療機関の小児科・児童精神科
小児精神科・発達外来などたいていは大学病院・総合病院で診断が受けられるよ。かかりつけの病院に「発達相談」の記載がある場合は、まず相談に行ってみよう。
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子育てホットライン
ママさん110番子育てについて電話相談ができるよ。
日本保育協会が運営していて専門的な悩みにもアドバイスをもらうことができるよ。 -
お住まいの市区町村の
家庭支援センターお住まいの地域ごとに「子育て家庭支援センター」「児童(子ども)家庭支援センター」などの事業所があるよ。主に就学前までの子どもについての相談ができるよ。
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児童相談所
カウンセリングや適切な支援機関の紹介をしてくれるよ。保護者向けのサポートを受けられることもあるよ。
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よりそいホットライン
どんなヒトの、どんな悩みにもよりそってくれる24時間対応の電話相談だよ。
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精神保健福祉センター
各地域ごとに支援機関があって、ストレスや心の不調などを幅広く相談できるよ。
菅佐原 洋
公認心理師/臨床心理士/臨床発達心理士
LITALICOジュニア チーフスーパーバイザー
発達心理学や応用行動分析学を専門とし、発達障害のある子どもへの直接支援、幼・小・中学校教職員への特別支援アドバイザー、教育センター等での研修などに20年以上携わっている。また大学教員として、臨床心理士育成などに関わっており、現職においても支援に関わる指導員への研修やスーパーバイザーの育成の統括を担当している。
「教えて!はったつ博士」は、
次世代育児アイテム「ペチャット」と
博報堂こそだて家族研究所、
LITALCO発達ナビが共同で運営しています。
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ASDの子どもとのコミュニケーションに役立つかも?
博報堂が開発した次世代育児アイテム -
妊娠期から小学生の子どもを持つ家族の生活に関する研究・提案を行う博報堂の専門組織
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ADS、ADHDなどの障害や、子育ての困りごとについての情報が得られるポータルサイト